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ランナー膝とは

ランナー膝(腸脛靭帯炎)とは

ランナー膝は、ランニング動作の繰り返しによって、膝の外側に痛みが生じる疾患です。医学的には「腸脛靭帯炎(ちょうけいじんたいえん)」と呼ばれます。長距離ランナーに多く見られますが、サイクリングやバスケットボールなど、膝の曲げ伸ばしを頻繁に行う競技でも発症します。初期は走行後にのみ痛みますが、進行すると歩行時や階段の下りでも強い痛みを感じるようになります。

原因

膝の外側を通る「腸脛靭帯」が、膝の曲げ伸ばしの際に太ももの骨(大腿骨外側上顆)と繰り返しこすれることで、炎症や微小損傷が起こります。

以下のような要因が重なることで発症しやすくなります。

  • 過度な走行距離(オーバーユース)
  • 硬い路面やアップダウンの激しいコースでのトレーニング
  • シューズの摩耗(特に外側の減り)
  • O脚(内反膝)などの下肢アライメント異常
  • お尻の筋肉の柔軟性低下や筋力不足
  • 体幹の不安定性によるフォームの乱れ

症状

ランナー膝でみられる主な症状は以下の通りです。

  • ランニング中や走行後に、膝の外側に鋭い痛みが生じる
  • 膝の外側の骨の出っ張り(大腿骨外側上顆)周辺を押すと痛む(圧痛)

 

検査

当院では、以下の検査を組み合わせてランナー膝の診断と原因の特定を行います。

  • 診察: 徒手検査による痛みの誘発、アライメントの確認をします。
  • 単純レントゲン線検査: 骨の異常の有無を確認し、他の関節疾患との鑑別を行います。
  • MRI検査: 靭帯内部の状態、疲労骨折の有無、半月板損傷の有無などを詳しく調べます。


矢印:炎症による液貯留が認められる

治療

多くの場合、適切なリハビリテーションと負荷管理による保存療法で改善します。

保存療法(手術をしない治療)

  • 安静・負担軽減: 走行距離の制限や、痛みの出ない範囲でのトレーニングへの切り替え
  • 運動療法: お尻周りや太もも外側のストレッチ、筋力強化、動作指導



  • 装具療法: インソールによる足部アライメントの補正、膝サポーターの使用
  • 薬物療法: 消炎鎮痛薬や注射による除痛
  • 物理療法: 超音波治療、体外衝撃波治療など

 

超音波治療

超音波を患部に照射し、深部組織の血流改善と炎症の軽減を促す治療です。微細な振動によるミクロマッサージ効果により、腱周囲の循環改善や疼痛の緩和が期待されます。

体外衝撃波治療

衝撃波を照射することで血流改善と組織修復を促す治療です。繰り返し治療することで慢性的な痛みの軽減が期待できます。


当院での対応について

当院では、ランナー膝の診察・検査・保存療法・リハビリテーションまで一貫して対応可能です。
患者様の症状や生活スタイル、スポーツ活動の有無に応じて、最適な治療プランをご提案いたします。

以下のような方は、ぜひ一度ご相談ください。

  • 走り始めるといつも同じ場所が痛む方
  • シューズの外側が極端に減りやすい方
  • 大会に向けて無理なく練習を継続したい方

執筆者:院長、森 隆